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本はどのように死んでゆくのか

 投稿者:武田徹  投稿日:2010年 1月26日(火)16時10分35秒
  通報 編集済
  朝、駅の近くのブックオフ裏でごみ回収車の作業をみた。開店前のブックオフ店内から段ボール箱を持ち出し、回収車の後方から中に投げ入れる。民間の業者に委託しているようで運転手が作業もしているので時間がかかる。少し立ち止まってみていたが、回収車の中では、ごみ回収車の常としてカッターが油圧で動いて、本をばりばりと破断し、容量を小さくしていた。
絶版になった本は出版社の倉庫で断裁される。それが売れなかった本の最期だ。では一度、売れた本の最期はどうなるのだろうと思っていたが、そのひとつの現場をみた。回収車の車内で破断処置されるという、家庭から出る燃えるごみとまったく違いのない扱い。その扱いに、どこか衝撃と戸惑いを覚えてしまうところが、自分がまだまだいけすかない知識人気取りを捨て切れていない証拠なのだろう。
前に取材で印刷された紙からインク成分を抜いて再生する工程をみたことがある。いかに色を抜くのに苦労するか取材でも細かく聞いた。しかしそこまで取材しておきながら、そうした古紙再生工場に運びこまれる過程は考えないようにしていたのだと改めて思い出していた。知りたくなかったのだろう、自分の本がどのように死んで行くのか、を。
 
 
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